fc2ブログ

記事一覧

湘南ゼミナール・森塾の見解:授業報告書は書き終えずにそのまま帰ってよい!?

 平成27年9月7日(月)、10月1日(木)の計2回にわたって、森塾・湘南ゼミナールさんと労働条件全般に関する話し合いをしてきました。ここまでの話し合いによって、労使相互の認識が食い違っている点が明確になってきましたので、森塾・湘南ゼミナールで働く学生講師の皆さまと、お子さんが通塾されている(もしくは通塾を検討されている)保護者の皆さまに向けて、ご報告させていただきます。

 私たち個別指導塾ユニオンは、団体交渉において、「授業時間内に生徒さんの授業報告書の記入を終えられないことが多いのだが、どうしたらよいのか。」と指摘したところ、森塾・湘南ゼミナールは「授業時間内に報告書が書き終わらないのなら、書き途中でもそのままにして帰ってよい。」という趣旨の回答をしました。さらに会社側は「生徒の見送りは一切しなくてよい。講師の先生は、生徒より先に帰ってよい。」という趣旨の発言をしたうえ、毎日行われる会議(夕礼)については「講師の先生は出席しなくてもよい。」とまで言っています。

 しかし、果たして本当にこれでいいのでしょうか? 会社の担当者の方々がもし本当に心の底から生徒のことを思っているのなら、決してこんな発言はできないはずです。森塾・湘南ゼミナールは、授業時間以外について時給をなるべく支払わないようにと、報告書は中途半端でよし、会議は出席しなくてよし、としてしまっているのです。実際、現状では、毎日1時間以上のお給料未払いが発生しています。
 個別指導塾ユニオンとしては、「生徒さんの状況を把握するため、授業報告書は最後まで丁寧に書きあげること」、「最後の生徒一人まで気持ちよく元気に見送ること(もちろん生徒さんには早く帰宅するよう指導します)」、「テスト情報や受験に関する情報の共有のため、必要な会議は業務としてしっかりと行うこと」を森塾・湘南ゼミナールに求めています。生徒さんにとって本当に良いサービスを実現すること、そしてそれに伴う生徒さんの学力アップに向けて、今後も森塾(湘南ゼミナール)さんとの話し合いを続けていきます。

■保護者の皆さまへ 
 このブログを書いている私自身が湘南ゼミナール・森塾の生徒として通塾していたこともあり、一連の会社側の主張を受けて率直に落胆しました。自分はこのような塾に通っていたのかと。高校受験と大学受験の両方をここでお世話になりましたが、今思うと塾のおかげというより、担当してくれた講師の先生のおかげだったのだと気づきました。
 大事なお子さんを塾に預ける保護者として、皆さんは会社側の主張にどういう印象をお持ちになったでしょうか。生徒よりも早く帰り、授業時間以外は全く質問を受け付けない先生。未記入がある生徒の授業報告書をほったらかして帰る先生。こういう先生でもいいと、湘南ゼミナール・森塾は言ってしまっているのです。このような環境の下で働くアルバイト講師、その講師に教わる生徒さん、それではとても良い塾とは言えません。
 果たして、湘南ゼミナール・森塾はこのままでいいのでしょうか。もちろん、現場で頑張っている講師・先生は沢山います。そうした先生方とともに、あるべき本来の塾の姿を実現できるよう、ユニオンは会社に対して改善を要請していきます。

■アルバイト講師の皆さまへ 
 私たちが勤める湘南ゼミナール・森塾の現状は残念ながら、上記のような考え方になってしまっています。私たちはこうした環境の下で日々働いているのです。上記の会社側の主張はエリアマネージャーと人事部長の説明によるものですが、講師の皆さまはどのような印象をお持ちになったでしょうか。
 私たちをまとめる地位にある人が公式の場でこうした発言を平気でしておきながら、「生徒のため」とはよく言えたものだと思います。授業時間以外の業務については、会社側は断固として業務時間と認めず、「業務時間と認めて給与を払うくらいなら、サービスの質が落ちてしまっても構わない。」という発想になっているということです。生徒さんのために貢献したい・勉強をしっかり教えてあげたいと思って講師になったはずなのに、これでは何のために湘南ゼミナール・森塾で働いているのかという意味が見えなくなってしまいます。大好きな生徒さんのためにも、会社の対応をこのままにしておいてはいけないと思います。
 このブログを読まれている皆さんが勤める教室では、どういう現状があるでしょうか。この記事をきっかけに、今一度ご自身の働き方についても考えてみていただけたらと思います。その中で、何か気になる点などがあった場合は、ぜひ当ユニオンへ問い合わせてみてください。

■連絡先
個別指導塾ユニオン(ブラックバイトユニオン)
〒155-0031 東京都世田谷区北沢4-17-15 ローゼンハイム下北沢201号室
メールアドレス: info@kobetsu-union.com
電話番号: 03-6804-7245
FAX番号: 03-6804-7247
スポンサーサイト



コメント

No title

森塾に娘を通わせている保護者の1人です。
このブログを拝見し、塾側の対応に疑問を感じますが、それによって月謝などの授業料が上がらないか一層の不安を感じます。
担当の先生はとても良くしていただき、娘はいつも塾へ楽しみに通っています。いつもは数学をみていただいてますが、テスト前は授業後に理科を教えていただくこともあるそうです。そういったプラスαのサービスに依存している娘もおこがましいと思いますが、面倒見の良さが保護者に安心感を与えてくれています。ただ、そこに給料発生の白黒をつけてしまうことで、サービスが低下するか授業料が引き上げられるという影響がでてしまうのか。。。と考えてしまいます。私も企業で働く人間として給料の未払いは決してあってはならないと思います。しかし、それは従業員と会社側だけの問題であり、顧客である保護者へ同意を求めることは疑問に感じます。保護者が望むことは娘の塾が失くならないこと。月謝が変わらないこと。担当の先生が今までと同じように娘と接してくれることです。社内のいざこざを公表して、大事な娘を預けている親に対し、いたずらに不安を煽るようなことをしないでほしい。。。

No title

文面の書き方や言い回しが適切かどうかは置いといて、
顧客たる保護者に労働環境の実態を知ってもらう必要は大いにあると思いますよ。
法律を犯してまで運営している企業に今後もお世話になりたいか否かはユーザーが判断すればいい話ですし、ワタミやすき家の例のようにお客や世間に知られないとブラック企業をのさばらせるだけですからね。

月謝が上がるのを心配する保護者の心理はごもっともですが、そもそもタダ働きという法律違反の上に今の価格が成り立っているのですから、『それなりの財・サービスを享受しようとしたらそれなりのお金が掛かる』ということは世間全般に理解して頂く必要はあると思います。
塾に限らず日本経済全体にとってです。

「無い袖は振れないから」と森塾を擁護する意見もありますが、前述の通り、ズルをすることで成り立っているビジネスモデルそのものが間違いなのですから、森塾を擁護する余地は全くないですよね。
サービスレベルを下げるか、正当な人件費を値段に反映させるか、それが出来ないなら潰れて当然かと思います。判決で利率の違法が指摘されて次々潰れたサラ金と同じようなものではないでしょうか。

No title

うーん、話が違法労働という観点から
塾経営の理念へと移動しているのが気になります。

「働いた分の給料はもらう」「給料が出ないなら働く義務はない」
のシンプルな観点のみが必要だと思います。
一度に多くのものを求めると、結局何を求めているのかがぼやけていきます。
論点も違法性のみに注目すべきで、違法性の無い部分には今の段階では触れる必要がないように感じます。

とはいえ現状の塾経営の方法が破綻しようとしているのは確かでしょうね。
個別指導塾ユニオンの方々の活動を応援しているので
これからもがんばってください。

No title

きっと、報告書の件が解決したとしても、今度は「授業の予習した分、給料は発生するべきだ」という問題が残るから、「給料を払う」って結論にならないと、解決しないだろうね。

さすがに「予習しなくて良いから、授業やって」とは言えないでしょ。
仮にそうなっちゃったら、塾として成り立たないよね。

だから、「給料を払う」って結論以外は、きっと解決にならないと思う。

今の個別指導塾の募集を見ていると、
コマ給にプラスして最低賃金ぎりぎりの準備手当を支給し始めているので、今後はそれが主流になるでしょうね。

ファイルに生徒の記録を書くのにすごく時間がかかるので、メールで報告するシステムが良いと思いますね。

ミーティングもLINEでやれば良いのでは?
いろいろ効率的にやれば講師の労力も削減できますし、人件費も節約できます。

No title

>メールで報告するシステムが良いと思いますね。
仮にメールで報告するシステムになったとしても、メールの作成時間は労働時間に当たるので、作成場所が塾内か塾外に変わるだけで、人件費の削減にはならないんですよね(><)

>ミーティングもLINEでやれば良いのでは?
ミーティング中のLINEの通信料は会社負担になりますし、ミーティング時間は労働時間に当たりますので、対面でミーティングするより人件費増となります。

No title

結局はバイト講師の良心に任せてタダ働きさせる構図は変わらないでしょうね。
既に他の方も指摘されているように、
まともに授業やろうとしたら開始直前に入室してては遅すぎますし、報告書を途中止めで帰ったところで「次の授業どうすんの!?」って話になります。特に担当がコロコロ変わる期間講習などを考えると全く現実的ではないということは、経験者ならすぐに分かることです。

で、言われたよりも早く行って準備、
授業後も生徒のフォロー、丁寧に報告書書いたところで、
「授業が終われば即帰って良い」と言っている以上、「あれはあくまで自主的にやっていること」と言える逃げ道。
しかも雇う側からすると良い授業を提供できる講師を重宝することになるから、結局タダ働きする者が生き残っていく職場であることに変わりはないでしょうね。

でもそれは労働力がまだ確保できてるから為されることであって、バイト確保に汲々とするぐらい敬遠されるようになれば、少々の無給残業など気にならないぐらいに自然とコマ給自体が上がるものと思いますが。

No title

現職の教室長ですが、
丁寧に報告書書いてくれるよりも
雑で簡潔でも
必要なポイントを押さえて書いてくれた方がありがたいです。
ものすごく丁寧に書いてくれているけど、
こちらが知りたいことを的確に書いていない報告書が一番困ります。読むのに時間かかる割には何も伝わってこないから。
報告書は書く人だけではなく読む人もいます。
報告書は最低限でいいです。気になる部分があったら直接先生に1,2分程度ききますし、生徒に確認しに行きます。
指導には時間をかければかけるほどよい、という考え方自体をどうにかする必要があるのかな、と感じです。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kobetsuunion

Author:kobetsuunion
個別指導塾ユニオンは、学生アルバイトの塾講師を中心に、個別指導塾における労働条件の改善に取り組む労働組合(ユニオン)です。
電話・メール相談を受け付けています。お気軽にご相談ください。
TEL:03-6804-7245
MAIL:info@kobetsu-union.com
WEB:http://kobetsu-union.com